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「こんな手にひっかかるなんて……バッカだよねぇぇぇアウさんは!!!」

「おまえ…まだこのゲームのからくりに気付いていないのか?」

「こげさん!!このゲームに勝つ方法がわかりましたよ!!皆で協力すればいいんです!!」

「タカラッシュグランプリ…このゲームには必勝法がある」

…などといった、ライアーゲームごっこを朝食バイキングの席で興じる20も半ばを超えたはずの一団があった。
僕達だ。
ちなみにそんなアウさん(29)と僕(25)を鉄クズさん(20)は白い眼で見ていた。
隣の席の幼女も、不審な眼で僕達の顔を覗いてきていた。


朝食を採り終えると、会場に向かい、様々手続きの後、
ゲームが始まった。

まず、第一の関門は、ハウステンボス内に散らばった
特定の文字列を集めるというもの。
しかし、園内は広く、とても3人では制限時間内に回りきれるものではない。
ここで、アウさんの戦略……いや、アウさんの正道をことごとく避けるべしという人生観が光った。

要するに、アウさんがとった行動は…敵チームとの情報の交換。
こちらが得た文字列の情報を渡す代わりに、こちらがまだ知りえていない文字列を敵チームからいただくというもの。
この戦略が功を奏し、ほとんど動かずに、必要な文字列が得られた。
まっとうに攻略していれば、とても間に合わなかっただろう。
人生の搦め手を知り尽くす男・アウさんの手腕を垣間見た瞬間であった。

もっとも、これは鉄クズさんが最初に足でいくつか文字を稼いでくれたから成り立った戦略であることも忘れてはいけない。
体力の鉄クズ、知略のアウ、指揮力のこげ。
この3者3様のスキルが絶妙に絡み合ってこその第一関門突破なのだ。


離れ小島の風車に座して待つ赤眼の海賊にキーワードを伝え、
第二ステージの地図を頂く。
その我々の姿を眼にした、未だキーワードを揃えられぬ敗残者共が
答えを教えてくれ、と群がってくる。
実に愉快だ。
この場で確実に開いた、答えを知るものとそうでないものの、格差。
哀れにも懇願する様に、僕とアウさんは失笑を漏らさずにはいられなかった。

もちろん教えてやってもこちらにはたいしたデメリットはないのだが、
そこは流石のアウさん。
条件をつけた。
それは、第二ステージでいくつか答えを得たら、
こちらに無条件で教えるというもの。
そのために、アウさんはその哀れな敗残者共に携帯の番号を教える。
ただ、鉄クズさんは、”そんな約束…守る奴がいるわけねぇだろ…!!人間は…金がかかったら一時の恩などたやすく忘れる…!!”
と言わんばかりの冷めた眼でアウさんを見ていた。
アウさんも、もちろんそれは重々承知だったが…
彼は、少しでも信じたかったのだろう…人間の義理・人情…
そういった不確かなものが、時に200万円という利に惑わされず
発揮されることが起こりうることを…!!!



だが、アウさんの携帯に電話がかかってくることは…
ついぞ無かった。
 
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